キン肉マン 振り返り感想文 第38巻 第1話:冷戦は終わった!! 感想



 今更ながら「完璧超人始祖編」を振り返って感想文を書いていきます

最初から最後まで流れを知ってしまっている物の
できるだけ当時を思い出しつつ書いていこうと思います


さて皆さん、2011年当時「初代キン肉マン」の連載が再開されると
情報が出たときはどう捉えましたか?

嬉しかったですか?それとも不安でしたか


おそらく旧作キン肉マンから「二世」を通しで追っかけてきた人ほど
「不安」と答えたでしょう


前作「二世」の究極の超人タッグ編の塩っぽさと言えば
旧作のサタンクロス戦の比じゃありませんでしたから


 まったくドキドキしない試合展開
(どうせ万太郎と時間超人が決勝で当たるなどが透けている)

後付け設定で反則行為もしていた事にされるマシンガンズ


新キャラに全く魅力がなく
成功と言えるキャラクターのカオスが中途脱落


老害丸出しのネプチューンマン
(当時はネプキンに意識を乗っ取られてた考察がされていた)


ウォーズマンのタッグパートナーという熱い展開なのに
なぜか王道を外して裏切りを重ねるマンモスマン
(最後にフェニックスと思わしき人物に連れていかれるが
将来的にフェニックスも裏切る事が確定している)



「父親ダサイ」病を再発するキッド

なにより一試合一試合がダラダラダラダラと長すぎる
(一気読みすれば多少マシだが連載当時は本当にダルかった)


「二世が連載終了」という情報を聞いて
「やっと終わるのか・・・まあゆっくり養生してくれ」と
老人を見送る気持ちでホッと胸をなでおろしたのだが

その流れで
「初代キン肉マン復活!」と情報が出たせいで


「勘弁してくれえええええ!!」


という気持ちの方が強かった



「二世」だけでは飽き足らず初代のキャラクターまでも
乏していくのか・・・と



 そんな不安の気持ちのまま手に取った38巻は・・・



扉絵:36巻最終話の最後のコマのリメイク
「友情とは成長の遅い植物である」


この最終回はウォーズマンがモブ超人未満に格落ちしたのか
台詞の一文字も与えられず邪悪の神を投げ飛ばす役すら
ウルフ、ジェシーに取られてしまう始末


最後の拍手のコマにも描かれませんでした
(テリーやロビンは描かれている)


「二世」を経てウォーズマンが人気のある超人
その声に応えて活躍せざるを得ない超人である事を
再確認したゆでたまごですが


リメイクイラストはあくまでリメイク



ウォーズマンを意地でもかかない模様
「あの時のウォーズマンの扱いを再現したらこうなる」
という事でしょうね



次のコマは見開きで名場面のリメイク



後にこのシリーズで大暴れする悪魔将軍の
描き方が「二世」の「恐怖の将」のそれです


この頃はまだリメイク悪魔将軍をどういったデザインで描くか試行錯誤していたのでしょうね



モノローグはキン肉タツノリの語り

アメリカ?のとある町で竜巻が発生した現場に向かうジェロニモ

アパッチの雄たけびを竜巻にぶつけて
竜巻を消滅させます


「音」で竜巻が消滅するのか・・・とツッコミを入れたいですが
核爆弾で消す方法などが研究されているので
(竜巻を消すのに核をつかうのは本末転倒な気がするが)
衝撃を加えてどうにかするという発想は間違っていないことになります



 次のシーンは日本の踏切手前

子犬を抱いてる子供のシーンでもう次の展開が予想できます




犬が手元から飛び出して線路に侵入しそれを追いかける子供

「危ない!電車が!」



ガシィ!



やはり来たかこの男

テリーマン!!



超人オリンピックの該当場面と違い中には人が乗っています


移動エネルギーを伴ったままテリーの身体にぶつかるわけですから
いくらテリーが頑丈でも電車の中はただじゃすまないと思うのですが
(おそらく将棋倒し、Toloveるのように股間に顔をうずめて痴漢の冤罪の多発)


まあそこは超人

特殊能力やギミックを持たないと思われがちなテリーにも
ロビンパワーのような不思議なパワーを電車に送り込んで

加速がついたエネルギーをどこかに逃がして
乗客に害が出ないようゆーっくり減速停止させたことにしといてあげましょう




 「ボーイ、犬にはちゃんと首輪とリードをつけてなきゃな」



「今度こんな事したらお尻ペンペンだぞ」



つい最近まで「二世」を見てきた当時の読者の身としては

「聞き分けの無い息子の尻の方をペンペンしろよ」と
ツッコンだことでしょう



「長らく世界を二つに分けた人間界による東西冷戦はようやく終焉を迎えようとしていた」

「それに呼応するように超人界も時代の大きなうねりを迎えようとしていた」



連載終了時(87年)+一年半後が舞台の新シリーズ
なので89年の冷戦終結のことを指しているのでしょう


キン肉マン読者にもわかりやすく説明すると



ペンタゴン(アメリカ)とウォーズマン(ソ連)が仲直りしたよ!


という話です




しかしそう考えると冷戦真っただ中の当時に
イギリスの超人(ロビンマスク)に師事するソ連超人(ウォーズマン)

アメリカの超人(テリーマン)の友であるソ連超人(ウォーズマン)
アメリカの超人(ペンタゴン)を惨殺したソ連超人(ウォーズマン)
を描き切った旧作は凄かったんだなと思いました




 「これはこれは久しぶりだな、アレキサンドリア・ミートさん!」

なぜ「さん」付けなのか


何度読み直してもここのコマの意味が分からない
テキサス風のジョークにこういう言い回しがあるのか!?




 「はるばるアメリカからご苦労様です」


こいつらいっつも日本に来てるな

作者が「失敗」と語った「世界遠征編」では試合会場が
日本だった超人オリンピックと違い海外に移したことで
読者の共感が得られなかったと敗因を考えていますが


だとしても日本使いすぎだろ!!


と思ってしまいますけどね




アイドル超人軍もその度に日本にわざわざ自腹切って?
来なくちゃいけないんだからいっそ日本に住めよ!と思ってしまいますが



 テリーはむしろ日本に住まない理由がないと思いますけどね

怪獣退治編ではほぼ日本に定住してたし


理由①:恋人(ナツコ)が日本在住
いちおう37巻「キン肉マンVSテリーマン」ではテキサスに移住した描写もありますが
実際はどうなんでしょう

理由②:日本で人気者
実際の読者人気という意味では無く劇中の人気という意味では
テリーは日本代表のキン肉マンをしのぐ人気超人らしいです


モデルとなったテリー・ファンクも日本ではベビーフェイス(善玉)
本場アメリカではヒール(悪役)という二面性もあるので
日本では「優しくて強いテリーマン」で通っているはず


日本に住んじゃっていいと思うけどなあ

牧場はディッキーマンあたりに任せてさ




 「明日のことはお願いしますね」
「正義・悪魔・完璧による三属性不可侵条約のことだろ?」


「二世」で残虐・悪魔・完璧が「悪行超人」に統合され面白みにかけた展開
になっていて

「二世」の過去シーンにおいてもその名称が逆輸入され
悪事を働く超人は全て旧作の話でも「悪行超人」に統一されてました


しかしこの新シリーズは三属性のそれぞれの違いが復活


この時点のこの情報だけで「今回のゆでは出来る子」
と見抜けた読者がいたのなら賞賛の拍手を送りたい


そして「残虐」が省略されたことにより
「残虐」は正義超人の中のヒールレスラーを指すという設定も復活


この設定何気に好きでしたね私は

残虐非道なのはリング内だけで
「侵略者が現れた場合は正義超人として闘う」という信念が
ただの悪役じゃないかっこよさを醸し出していましたし


なのでただの侵略行為を繰り返す
「二世」の残虐超人の設定はなかなか受け入れられなかった



 「本来なら正義超人代表はキン肉マンこそふさわしい」

「二度と地球に帰らない事を宣言してキン肉星に帰っていった」


その回想シーンには「37巻」の「キン肉マンの結婚式!!」の
ガチスパーリングシーンが


つまりこの新シリーズにおいて「キン肉マンの結婚式!!」
は正史として起こり得た出来事なのだと



「お前こそキン肉星に帰らなくていいのか?」
と返すテリー


「テリーやロビンをはじめとする
正義超人の僕として地球に残ってくれと王子に言われた」



ここでまた一抹の不安が出てきましたけどね

「二世」のコールドスリープに無理にでもつなげる気かな、と


元々矛盾だらけの漫画だから「二世はパラレルワールドです」と割り切って
まったくつながらない話を書いてくれた方が面白くなりそうなんだけど
という意味で




 日本武道館で行われる調印式


ここで三属性の兵士が掲げている旗のデザインにも注目していきたい

正義超人のデザインはちょっと見えづらいですが
悪魔超人は悪魔将軍の胸部のマーク

完璧超人は前方後円墳(アポロン・ウィンドウ)+ネプチューンマスクという
なかなか凝ったデザイン



悪魔超人の代表はアシュラマン
完璧超人の代表はネプチューンマン


文句のない人選ですが三属性とも実は「一番の実力者」は不在の状況なんですよね

正義超人側はキン肉マンが大王の公務を理由に欠席
悪魔超人もこの時は悪魔将軍(ゴールドマン)は銀マスクと合体しているので不在
完璧超人も当時は首領と思われていたネプチューン・キングは死亡


そしてこの二人に関して言えば
アシュラマンは息子に妻が殺されて自身も息子殺しの罪を背負う

ネプチューンマンはコンプリートバルブに魔力に取りつかれて
暴走、老害と化す未来が待っているのでやはり
「二世はパラレルです」と公式アナウンスしてほしいところ



 「正義・悪魔・完璧による三属性不可侵条約が締結となったー!!」


このセリフのコマの観客の絵がなかなか面白い

ゆでたまご先生にしては割と「可愛く」かけてる姫ヘアーの黒髪ロングの女性
(ゆで本人ではなく絵柄を似せたアシスタント絵?)

そしてスペシャルマン同様胸に「99」と描かれたシャツを着ている男性


良かったなスペシャルマン!お前にはまだファンがいるぞ!


どれだけスペシャルマン好きなんだろうなこの男性は




 数日後
明治神宮野球場(現在も存続)で行われる正義超人と子供達の触れ合い


だからなんで日本でばかりこういうイベントをやるのかと


アメリカの子供がテリーと握手できなかったり
イギリスの子供がロビンのサインをもらえない事態が発生すると思うんですが


超人というファクターだけで見れば
「日本人の子供はズリーよなー!日本に住んでるってだけで
超人がむこうからやってくるんだからな!!」って海外の子供達から思われてる事必至だぞ



 ティーカフェを開いているティーパックマンとか
玉入れのカゴを支えているカナディアンマンとか

ツッコミたい所は多々ありますが一番は真ん中の奥の部分


これ・・・パンダマン!?





パンダマンは実在の超人では無くあくまで特撮のヒーローという立ち位置だったはずだが

関連記事:

ジェロニモ同様洗礼を受けて本物の超人として転生した!?



そしてこれで「パンダマンは原作のキャラ」と思出せたのなら
はっきりと尾田栄一郎氏に伝えて欲しい


「パンダマンはもう原作で使ってるから君のはパンダメンにしようね」と




 平和な中ふれあいイベントが開催され
ほのぼのムードの委員長


「二世」のハラボテとは同一人物に思えない好々爺っぷり

こっちのハラボテはアニメ版みたいに孫がいる設定でもおかしくありません



「ジェロニモやテリーマン以外のアイドル超人がいないのは画竜点睛を欠く」
と評するミート



劇中の子供たちは優しいからジェロニモやテリーにも全力で
憧れのまなざしを向けてくれますが

これが現実世界の少年読者だったらガッカリどころじゃなく
怒りをあらわにしそうですけどね



「は!?テリー!?ジェロニモ!?ロビンはどうした!?バッファローマンを連れてこーい!!」
とか無慈悲に言いそう


ジェロニモとテリーをダブりのキン消し扱いにするくらい
マジでほんまもんの子供って残酷ですからね



そしてこの場にブロッケンがいたら
間違いなく今でいう特撮にハマる奥様方が子供をダシに何度もベタベタ触りそう




 「メディカルサスペンション」

今回のハラボテが有能か無能かいまいちよくわからない
「正義超人の身体を考えた療養期間」



肉体回復カプセルに入り一定間強制的に休ませる制度


ゆでたまごは「ピンチ」を描きたがる傾向が強く
たった二人でマリポーサチームと闘わせたり
ゼブラ戦でベストメンバーがそろっていたキン肉マンチームを
ピンチに陥らせるためテリーとウォーズを間引いたり


今回もやらかしました、テリーとジェロニモ以外全員治療中


不測の事態が起きなきゃいいんですけどねぇ(ゲス顔)




そんなこんなでテリーマン、シューズのヒモがひとりでに切れます


こんなん絶対よからぬ事が起きるやん!!




キン肉マンを読んできた読者なら誰しもがそう思った事でしょう

そしてそれを裏付けるように上空から謎の人影が降り注いできます



その姿は・・・ビッグ・ザ・武道!?




続く




 総評・・・88点


新連載第1回目とあって現状の説明に重きを裂いた構成の話だが
最後のページの武道ですべてもっていかれました(当時)

しかしながら「二世」の直後であって
しっかりした作品に仕上げてくれるかどうかの不安もありました


 現行シリーズ(サタン編)の第一話と比べた場合
サタンが1話目では姿を現さないあちらよりも武道の姿で引きを作った
今回の1話のほうが面白いと言えるでしょう










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