現行 キン肉マン 第206話:完璧始祖よ、永遠に!! 感想

 カウントシックスで立ち上がる武道、いや、ザマン
その表情は全てを悟ったまさしく「神」の微笑みそのものでした

「とうとう完成させたのか・・・壱式奥義を」
「良い技だった・・・よくやったゴールドマン」

そこまで言い切った後悪魔将軍が傾きます
まさか奥義に力を尽くしたため倒れるのは将軍か?
しかし倒れたのはザ・マン
倒れ行くザ・マン視点からの悪魔将軍を見せて「将軍が倒れた!?」
と緊張させるミスリードテクニックです



 ここで武道の鎧が完全に裂けて
ザ・マンとしての真の姿が露になります


「キン肉マン」という作品は基本的に「中身に真の姿がある超人」は
それを全部さらけ出した上で全力でぶつかるというセオリーがありました


ここで戦った悪魔将軍もかつてキン肉マンにゴールドマンとしての素顔を見せました
ヘル・ミッショネルズの片割れ「ビッグ」・ザ・武道も試合途中でネプチューンキングである
事を晒してしまいます


 ネプチューンコンビは「素顔」が存在していましたが
「オーバーボディ」に関して言えばすべてさらけ出していましたし



キン肉マン二世で言えばスカーフェイスがオーバーボディのまま
マッスルミレニアムでKOされるようなものです


 奇しくも自分の姿を真似たビッグ・ザ・武道(ネプチューンキング)と同じような
倒れ方をするストロング・ザ・武道(ザ・マン)


ここで「正体を見せたまま倒れたネプキン」と「倒れて初めて正体を見せたザ・マン」
ゆでたまごが狙ってやったのかどうかは知らないけどこの対比に話を進めたい


ネプチューンキングはまさしく「老醜」の権化のような超人でした
その「老い」を認めたくないがために固めた身の鎧はまさしく虚栄心そのものでした
ネプキンは正体を晒すことで「小物」である事が露呈してしまったのです


対するザ・マン。彼は「老いた」事を自ら認めたうえで
「超人は自分が管理するしか無い」と割り切り超人閻魔としての鎧に身をまといました

悪魔将軍に負けたことで自分があきらめた道の「芽」が
やっと出始めた事に気づいたザ・マン


そう、「鎧」が砕けて「老い」を晒したネプキンとは違い
ザ・マンは「鎧」が砕けたことにより「若い頃の夢」を取り戻したのだ
「慈悲深い神」であった自分を取り戻したのだ



 正体が「小物」か「大物」かを描き分けたいのなら
ネプキンとは逆に「鎧が砕けた事で若返る展開にすればいい」
これを狙ってやっているとしたらゆでたまご(というか今の編集?)は天才と言わざるを得ません




悪魔将軍の勝利と超人委員会は判定



試合終了と同時に上空から武道の竹刀が落ちてきます



どんな仕組みでそうなるんだ?と
突っ込まざるを得ない人はキン肉マンを読むのに向いてません



逆に竹刀へのツッコミを忘れてた人は
肉に染まりきっている証拠です


どうあがいてもカッコいい↓



 将軍に駆け寄るバッファローマンと心臓に手を置き
ザ・マンの雄姿を見届ける完璧超人軍



そして正義超人代表キン肉マンは涙が止まらない模様
「私にとってはあまり関わりのない試合だったが」
そう、キン肉マンは私たち読者の代弁者の役割だったのだ


今回最終決戦において正義超人側を「第三者」に置くことは
こういった効果を狙っていたのかもしれない



 倒れながらも息を吹き返すザ・マン
「真っ先に目的地を見失ったのは私だった」


ここでザ・マンとしての本心が吐露されます

シルバーマンに指摘された言葉・・・
彼は今日というこの日を「待てなかった」と語ります



何億という時を経て芽吹いたかつての自分が信じた道
それを閉ざしたあの時から始祖たちは自分に心を閉ざしたのだと


 始祖たちでさえ自分を超えることは適わない
その絶望がザ・マンを超人閻魔という怪物にしてしまった


だけど始祖たち全員の心には「いつか師を超える」という目的が残っていた

だからこそゴールドマンシルバーマンは下野した
だからこそサイコマンは邪道に手を染めた
だからこそ他の始祖たちは閻魔となったザ・マンにも忠誠を誓った


それがかつて始祖とよばれた我々の正体だと



10人それぞれがザ・マンを親愛していた
やり方は違えどそれだけは10人みな同じ気持ちだったのだと




 このシリーズは今までの「悪役が友情パワーに屈する」話ではなく
「始祖全員の友情が巡り巡ってザ・マンを倒し得る力になる」
「自分に向けられていた、それでいて無視していた友情に向き合う」話だったのだ


それを「成長」と呼ぶのか「還元」と呼ぶのかは定かではない
旧作「キン肉マン」が「キン肉マン」の成長物語、仲間との友情物語とした場合
今作はまさしく「ザ・マン」へ向けられた友情の物語だった



 このシリーズの主人公はキン肉マンでも悪魔将軍でもなく
ザ・マンなのでは無いか?と今なら思い直すだろう



ザ・マンを土につけたこの奥義も完成ではないとするゴールドマン
なぜなら自分が友情?パワーを向けられる相手はザ・マン一人であり
可能性の片鱗を見せたにすぎないと言いきる将軍



「奥義とは習得そのものがゴールでは無い」



弟シルバーマンがマッスルスパークの原型を後世に残したように
この奥義もまた後世の超人が完成させればいいとするゴールドマン



 将軍が「有望な後継者」とする3人

それは悪魔超人バッファローマン、正義超人キン肉マン、完璧超人ネメシスの3人でした
(ただ後世に託すとしてもバッファローマンに断頭台のイメージは合わない気がしますが)



サンシャイン<バッファ≒アシュラなのは戦績からも分かりますけど
この3人は同格であって欲しかったなというのが本音です




 彼らの自由な切磋琢磨がいつの日か私たち以上の力になる
そのために私たちのコントロールは邪魔にしかならない

武道の竹刀を手に取る悪魔将軍



取るべき道は一つ




恐れていましたがやはり
「ザ・マンとともにゴールドマン(悪魔将軍)も後を追う」という展開になりました





「ちょっと待った!」でキン肉マンが悪魔将軍を抑えるところで
次回への引きになり終了



 やはりこのシリーズのキン肉マンの役割は「読者視点」ですね
この領域にまで育った二人のキャラを「何も死ぬことはねえだろ!」って
はっきり言えるのはキン肉マンしかいません



総評:99点

もしも今回の話でシリーズが完結していたら100点だったであろう
しかし「次の物語の引き」が入ると見方は違ってくる


「シリーズ最終回」と合わせたうえで点数を吟味しなくてはいけないのだ

今のゆでたまごなら大丈夫だとは思うが次の回でいきなりキン肉マンが飛び上がって
「私は戦う!お前たちが悪という川を泳ぎ続ける限り!」みたいな締めをやらかしてしまえば
ここで感動に任せて100点を出す甲斐がなくなってしまうからだ


慎重に吟味したうえで100点はつけないでおいた
おそらく私が100点をつけるのはこのシリーズの最終回だろうと
予測しているからだ


シリーズ終了前に一気見をオススメします

 キン肉マン感想、考察関係もくじ
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